五木寛之さんの回(「人間の覚悟」を踏まえて)を聴いてメモ。
自己紹介
今年で喜寿、石原慎太郎と生誕月日が全く同じ。
ホモ・モーベンス(絶えず動き回らないと気がすまない人種)タイプである。
「君子の交わりは水の如し」
(細く長くの付き合いを心がけている、意識的に遠ざかっている)
人生において下山はハーベストタイム(収穫のとき)である。
ヒントは出すが指図はしない主義である。
覚悟とは
覚悟=あきらめる
あきらめる=明らかに究める、が語源。
サブプライムローンによる世界恐慌について識者の意見は、回復に3年〜5年となっている、これは明らかに究めている、とは言えない。半世紀はかかると見ている。
ルネッサンスのヒューマニズムの崩壊という大きな大変革期である。
人心が変わる、そういった場面では、物書きは炭坑のカナリヤと同じく、敏感である。
大きな変わり目であると感じている。
覚悟の仕方
- 状況判断としてはもっとも厳しく見る。
- 行動においては楽観的に。
「口笛を吹きながら夜を行け」
夜であることはしっかり判断(明らかに究め)し、口笛を吹きながら歩いて行く。
登山で言えば、文明が下りに差し掛かっている。
では下山をどのように過ごすか。
戦後〜高度成長期は躁の時代であった。
バブルの崩壊を皮切りにdepressionが始まり、鬱の時代である。
これは50年ぐらい続くであろう。
鬱の時代をどのように歩くのか、が大事である。
下山の時代を生きて行く覚悟。
宗教は sick mind が求めるものだ。
他力
ヨットは風で動く。
風がないと、帆を張っても走らない。
しかし、風が吹くことを期待して、いつも動けるよう待機しないと動かない。
金融工学の失敗は人間の力ですべてコントロールできると見ていたところにある。
ちょっと感想
いい話がたくさん聴けた。これが無料なのだからすごい。
お気楽な時代を生きて来たからか、なかなかこれからの世の中どう生きて行くかを子供に教えて行くのは難しそうに感じる。課題は山積みだけど、こればっかりは投げ出す訳にはいかないので、子供に教える前に、まずは自分なりに覚悟の仕方を考えていかねばならない。自分が子供のときと比べると環境が違いすぎる。難しい世の中だが、子供は幸せにしてやりたい。
これだけいろいろ話を聴ければ、もはや本のほうは買わなくてもよさそう。
覚悟の本はいっぱいあるので、金本のほうでも読んでみようか。
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